フェイヨンの隠者 ~年老いた軍師の回想録~
その昔、ラグナロクオンライン(RO)のIris,EirサーバでGvGを戦った、叩き上げの元参謀がフェイヨンの酒場で静かに語る昔話。そして彼がかつて戦場にあった折、経験の中で得た、いくつかの教訓と知識。
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4,永久的な発展-同盟を結びし者たち-(24)
 コトリ。
 テーブルからの音に、ハンターは思考を中断して、思いにふけっていた顔を上げた。
 見慣れた顔だ。まだあどけなさの残る容貌の女プリースト。我等がギルドのマスターだった。
「ティメルさん、お疲れ様でした」
 そしてテーブルにはコーヒーカップ。
「ああ、これはどうも、ありがとう。お疲れ様」
「何か考え事ですか?」
「うん、ちょっとね、…何か用件?」
「いえ、後でかまいません。たいした用でもないですし」
「そか。じゃあ少し経ったらそっちに伺います。コーヒーありがと」
「どういたしまして、ではごゆっくり」
 ニコリと笑顔を見せた後で、マスターはネンカラスの2階へと続く階段の方へと歩み去った。
「ふむ…」
 ハンターは無意識のうちにテーブルに置いてあるカップを手に取ると、淹れたてのコーヒーを口に運ぶ。
 そしてカップを置いたときには、すでにコーヒーの淹れぬしのことなど頭から消し飛んでしまっていた。


(そう、これまでの派兵案はあまりにも場当たり的だ。結局成功せずに毎週コロコロ変わるがゆえに、余計な意思決定負荷が司令部にかかってしまっている)
(今回新たに派兵案を構築するに当たっては、同盟として共通化し、かつ安定化させることによって、私の負荷に見合うだけの戦力蓄積としなければ意味がない)

(ならば派兵案を考えるとしよう。私が押さえて置くべきポイントは何か?)
(先ほど挙げた既存の派兵案の失敗だけでは不足だ。派兵の目的と目指すべきものが必要だ)

(では目的と目指すべきものとは何か?)
(うちの同盟における派兵の存在意義は2つ、すなわち暇防衛対策と2砦目の獲得だ)
(かつては人数が少なかったために暇防衛対策の一環として行われてきたが、現在我が同盟は3強に数えられる強豪だ。本気で2砦目を確保する事が念頭に置かれ始めてきた。よってこれが今日における派兵の目的だろう)

(つまり派兵案を立てるに当たっては、先の3つの問題点を解決しつつ、2砦目を取る事を念頭に構築する必要がある)
(それだけでは不十分だ。継続的に運用可能でなければ駄目だ。誰か特定のメンバーに拘泥することなく、組織として円滑に回せる必要がある)
(そのためには負荷と魅力が同居する派兵PTへの参加権を一部の人間に偏らせるのは避けるべきだ)
(それは同時にメンバー構成の変更によって派兵案の効力を失わせないための施策となる)

「…さて、前提条件はこれで固まったな」
 ハンターは誰に話すともなく、口の中だけでひとりごちた。
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