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フェイヨンの隠者 ~年老いた軍師の回想録~
その昔、ラグナロクオンライン(RO)のIris,EirサーバでGvGを戦った、叩き上げの元参謀がフェイヨンの酒場で静かに語る昔話。そして彼がかつて戦場にあった折、経験の中で得た、いくつかの教訓と知識。
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4,永久的な発展-同盟を結びし者たち-(11)
 うちの次のアクションとしては、今の同盟を脱退し、今回同盟に入れなかったギルドとともに2ギルド体制を作り、目星を付けている同盟に2ギルドで売り込みにかかる、という手筈になっている。
 ハンターは脳裏で改めてその事を確認した。今日の事態を事前に予測して、ハンターはすでにこのシナリオを書き上げ、マスターに提示していた。後は役者が役どころを問題なく務めれば、ハンターが持つ青写真は、この世界でも有数の規模を誇る4ギルドの大同盟として、現実のものとなるはずだった。
 相手先の情報もある程度取得できている。彼らには、自らの進退を自ら決定、判断できるだけの自主性があることも確認済みだ。長い付き合いになればよいが…。

「まぁ、うちの同盟の問題は今に始まったことじゃないからな」
 真顔に戻り、ハンターは話題を転じた。
「先日の同盟会議で、何やら言われたそうだな」
「ああ、あれはちとカチンと来た…」
 ハンターの言葉を聞いて、プリーストの表情に、怒りの記憶が浮かんだ。
「無理もない、同盟の戦力向上のために努力しているのを、『あなたのギルドは攻城戦に必死ですね』などと言われてはな…」

 思わず再びため息をつきそうになって、さすがに思いとどまり、ハンターはテーブルの上のカップを手に取りコーヒーをすすった。口の中に上質の芳香と荒削りな苦味が広がる。が、それを飲む者の表情はもっと苦かった。
「せめて真剣と言ってほしかったな。もっとも、同盟会議中にギルドの意思決定を始めて、会議の時間を自分たちの不手際のためだけに長引かせるような、いい加減なギルドに、そんな事を言われても笑止な話だがね…」
 意識の相違を浮き彫りにするこの言葉が、最終的にギルドメンバー全員に、同盟からの離脱を決意させる決定打となった事を、発言した当の本人は気づいてもいないのだろう。
 上に立つ者の言葉には千鈞の重みがあることを、ハンターは改めて感じていた。
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