フェイヨンの隠者 ~年老いた軍師の回想録~
その昔、ラグナロクオンライン(RO)のIris,EirサーバでGvGを戦った、叩き上げの元参謀がフェイヨンの酒場で静かに語る昔話。そして彼がかつて戦場にあった折、経験の中で得た、いくつかの教訓と知識。
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3,偉大なる指導力-ギルドにおける「人」-(13)
 ポータルの光が収まると、プリーストとハンターの周囲には石造りの広場が広がっていた。
 工業都市ジュノー。同じ石造りでも、伝統を残した古風なたたずまいのプロンテラとは雰囲気がまったく異なる。
もう夜だというのに、こちらもプロンテラ同様明るい。足元を照らす光は、プロンテラのような街灯ではなく、地面に仕掛けられた魔法陣から発せられていた。
 魔法と科学を融合させた、シュバルツシルド共和国なればこそ見ることができる、まさに近代都市の在り様だった。
 二人が広場を見渡していると、少し離れた場所でウィザードが手を振っている。
「おーい、ここです、ここ」

 3人が合流した瞬間、ジュノー東広場はGv戦略、戦術会議の場所になった。
 というのも、この時点での同盟の指令一切はすべてこのギルドのマスターから出ていたからだ。
 そして、マスターを追いかけていった二人は、いずれもGvGの戦略、戦術立案の腕に覚えがあった。ハンターは戦略。プリーストは戦術が、それぞれ得意分野だった。
「…さしあたっては各プリーストへのポータルの配分なんだけど…」
「…10砦をまわるためのタイムテーブルも決めないといけないね…」
「…10砦を回るに当たって、すべてを落とすことにこだわる必要はないんだよね?…」
 しばらくの間は、こんな散文的かつ事務的なやり取りが続いていた。

「ふぅ」
 3人が期せずして同時にため息をついた。ようやく議題に結論を出して、一息ついたところらしい。
「この辺の話って、同盟のギルド間できっちり会議しておきたいよね」
「もうしてるよー」
 プリーストの一言に、マスターが答える。
「そうなの?」
 ハンターとプリーストは意外な表情を見せる。
「その割には、我々がここでこんな話をするのは変じゃないかね? こうしたことは同盟間で決めるべきことじゃないのかな?」
 ハンターの言葉に、
「んー、まぁそうなんだけどさ…」
 ギルドマスターは妙に語尾を濁した。
「この辺はきっちり各ギルドごとに担当者を…」
 といいかけて、ハンターはあることに気づいた。この状況は、かつて我々が大同盟を組織したときに似ていないか…?
「もしかして、他のギルドの誰も担当者になりたがらないから、マスターが全部やっているのかい?」
「まぁそうなのよ。誰か代わってくれないかなぁ、この辺の仕事を」
 まずいな、この流れは。
 ハンターは会話しながら感じていた。このままでは、マスター自身が遠からず負担で潰れる。となると、ここで取るべきアクションは…。
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