フェイヨンの隠者 ~年老いた軍師の回想録~
その昔、ラグナロクオンライン(RO)のIris,EirサーバでGvGを戦った、叩き上げの元参謀がフェイヨンの酒場で静かに語る昔話。そして彼がかつて戦場にあった折、経験の中で得た、いくつかの教訓と知識。
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4,永久的な発展-同盟を結びし者たち-(73)
 ハンターの長い戦歴の中で、こういう会議は幾度も起こってきた。
 会議の流れが迷走する、まさに典型的な生きた見本だった。

 両者の意識のずれを埋めることなく結論を出そうとする。
 議論のずれを指摘しても落としどころを意識せずに我を通すため、歩み寄らずに議論が平行線になる。
 会議の流れがまったく意識されていない。
 何をもって正しいかを評価するか、その基準が存在しない。
 議長たるべき人間は何人もいるが、誰もその責を果たしていない。
 いや、果たそうとしている人間がいるが、そもそも流れを意識していないがゆえに、あちらこちらに関心が飛ぶ。
 会議の結論を出すまでの過程そのものを、議論として楽しんでしまっている。
 そして何より…会議出席者の時間的都合が、ほとんど考慮されていない。

 これ以上、うまくいかない理由を挙げる気にもなれなかった。

 (が、何よりも問題なのは…)
 ハンターは誰にも気付かれぬように、そっとため息をついた。
 (この程度の会議を誘導することができる人間が、これほどの大同盟にもかかわらず、ほとんどいない。戦慄すべき人材の枯渇だろうな)

 歳なのだろう。どうしても過去を思い出してしまう。
 ハンターの若かりし頃は、こういった祭りを制御できる人間は、周囲に幾らでもいた。
 だが、戦列をともにし、あるいは刃を交えた友たちの多くはすでにいない。
 いつしか、祭りを指揮するものも、また祭りに参加するものの多くも、経験不足の若者たちが多くなっていた。

 (我らがB.Kの者たちならば、いささか鍛えてはあるが、今彼らはこの場に居らんしな…やむを得んか)

 この場にあって、おそらくこの会議を収束できる者は、自分しかあるまい。
 ハンターは一人臍を固めた。
 (おそらく荒療治になるだろうが、一時の汚名など、私にとってはもはや何の痛痒も感じぬ。人々の無駄な徒労を断ち切るため、後に続く後進のために、会議のやり方というものを、この背中で見せてやるとしようか)
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2006/11/14(火) 03:46:42 | | #[ 編集]
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