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フェイヨンの隠者 ~年老いた軍師の回想録~
その昔、ラグナロクオンライン(RO)のIris,EirサーバでGvGを戦った、叩き上げの元参謀がフェイヨンの酒場で静かに語る昔話。そして彼がかつて戦場にあった折、経験の中で得た、いくつかの教訓と知識。
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編外余録 MMORPGの主人公とは?(8)
 「本当の意味…?」
 意味を図りかねて部下が問いかけた。
 「そうだ。プレスに出すのは、あれは内部的な対策でしかない。うちのスタッフが二度とこんな馬鹿げた事をしないようにするためのものだ」
 あの対策を口にしたときの社長の笑顔を思い出し、私は一瞬背筋に寒気が走った。
 「だがそれでは片手落ちだ。株主に対しては格好は付くだろうがな。私が言っているのは、ユーザ間でこうしたことをさせないようにすることと、やった場合に相応の制裁が下るようにするための枠組み作りだ」
 「…どうすればいいんでしょうね…」
 「簡単だ。匿名性を排除する。そしてその裏づけを確保する。それだけだ」

 「裏づけ…ですか?」
 「ああ。今のシステムは基本的に性善説に基づいてデザインされている。すなわち『ユーザが個人情報申告に対して嘘をつかない』という前提の下でのみ正常に動作するシステムだ。しかしそれは現実とは合わない。となれば、まずはデザインを直すべきだとは思わないか?」
 「確かに…そうですね。約款が改定されたとはいえ、ユーザの入力がどこまで信頼できるかとなると…」
 「だろ? 私としては、そこで何らかの存在証明が必要だと思うんだが、現実的な解としては携帯電話ではないかと思う」

 「携帯電話…そういえば、先日のオフラインミーティングで出てましたね」
 「ああ。おそらく個人識別のツールとして、現状オンライン化できる唯一のものだ。アカウント登録は、原則携帯電話のみで実施するようにすれば、不正のためにアカウントを取得することは困難になるだろう」

 「しかし、キャリアが個人情報を公開するとは思えませんが…」
 「その必要はない。携帯の固体識別番号を利用した識別を用いれば、個人情報そのものに触れることなく個人を特定できる。不正行為をすれば、以降、同じ固体識別番号を持つ携帯からの一切のアクセスを禁じればよい」
 「携帯を複数持てば回避できてしまうのではないですか?」
 「不正取得のために複数の携帯を持たなければならないとなれば、それ自体が不正行為に対する参入障壁になる。これだけでも効果はあるはずだ。後は法整備と枠組みの問題だな」
 「なるほど…ここは一つ検討の余地がありますね」
 「うちの親会社のソフトバンクも、ボーダフォンを買収してソフトバンクモバイルなんてやり始めるんなら、この辺りにビジネスチャンスがあるんじゃないか、と私は思うよ」
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